まこネット Maconettes

本堂誠の生活を綴るブログ。

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コンサート・エレクトロアコースティック Concert Electroacoustique

もう2週間前になってしまいますが、現在パリ音楽院に在籍している北爪裕道さんの新曲、”Danse d’atomes”を演奏させていただきました!
electro3.jpg

Concert électroacoustique

Programme / プログラム

Hiromichi Kitazume / 北爪 裕道
Espace strié (2014) pour dispositif électronique

Denis Ramos
Traversée d’un Mirage (2015) pour guitare électrique et électronique

Dahae Boo
Dialogue (2015) pour flûte et électronique

Hiromichi Kitazume / 北爪 裕道
Danse d’atomes (2015) pour saxophones soprano / alto et électronique

Francisco Alvarado
[in]certi(é)tude (2014) pour piano et électronique

Rafal Zolkos, flûte
Marc-Antoine Perrio, guitare électrique
Violaine Debever, piano
Makoto Hondo, saxophones soprano / alto

Nicolas Deflache, réalisateur informatique musicale
Christophe Mazzella, ingénieur du son


2014年の6月か7月頃だったかと思います。この話を北爪さんから頂けた時はかなり興奮しました。
まずはこれを聴いてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=Qkwg7U1EDXs
または
https://soundcloud.com/hiromichikitazume/espace-strie

私の趣味に大ヒットしたこの曲、聴いてすぐに北爪さんのファンになってしまったのですが、今回の新曲"Danse d’atomes" はなんと"Espace strié" の姉妹作品ということもあってテンションがだだ上がり。

さらに初めてのサイボーグ化(?)でのコンサートだったのでこれまた楽しかったのです。
electro1.jpg

ソプラノ、アルトにそれぞれマイク装着、自分自身にはイヤホン、ステージ上には5つの種類の異なるスピーカーと、会場を囲む6つのスピーカー。

どこから出力されるかを操作するのは北爪さん本人で、私が演奏している時にはあまりその効果を感じられないのですが、客席の前後左右で移動する音の立体感といったら、もう鳥肌物です。


本番だけではなくて、この曲を完成させていく過程でのサンプルとしての音源素材の録音もかなり楽しんでいました。"創造の喜び"に触れられた嬉しさですね。
electro2.jpg


思い返せばバリトンの録音から始まったのですが、どんな曲になるか期待をしている内にいつの間にか録音する素材がアルト、そしてソプラノへ…
バリトン大好きな私としては、最終的にバリトンを演奏せずに終わってしまったことが唯一の心残りですが(笑)、とても素晴らしい作品が出来上がったので大満足。

まだ演奏会の録音は頂いていないのですが、ぜひたくさんの人にこの曲と、北爪裕道さんという作曲家を知っていただきたいので、音源が上がり次第このブログにも掲載したいと思います。
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ソラリス - Solaris - Dai Fujikura

3月5日、7日の2回公演のうち、2回目の方を見てきました!

solaris.jpg

音楽:
 藤倉大

指揮:
 エリック・ニールセン

舞台監督, 振付け, 舞台デザイン, 衣装, 照明:
 勅使川原三郎

3D効果、照明:
 Ulf Langheinrich

歌:
 Sarah Tynan: Hari
 Leigh Melrose: Kris Kelvin
 Tom Randle: Snaut
 Callum Thorpe: Gibarian
 Marcus Farnsworth: Kris Kelvin (offstage)

ダンサー:
 Rihoko Sato: Hari
 Václav Kuneš: Kris Kelvin
 Nicolas Le Riche: Snaut
 勅使川原三郎: Gibrian

アンサンブル・アンテルコンタンポラン
Musical Programming Ircam: Gilbert Nouno



2014年9月、年間のコンサートカレンダーにパラパラと目を通したときに真っ先にチェックを付けたのはこのオペラでした。
"Reach out"と"Sakana"の2作品をサックスのために書いており、私もカルテットでReach outを何度か演奏する機会があったこともあり、動向の気になる作曲家として注目しています。
そんな訳でかなりの期待を込めて臨んだこの公演…


正直なところ期待が上回りすぎてしまいました(笑)
そのためか音楽への発見はそこそこに、むしろその他の要素で魅せられるものが多かったです。

3D映像を利用した画期的なアイデア、歌手とダンサーがコインの表と裏のように対になる配置、キューブ型に張られた幕に映し出される照明とその中で踊るダンサーに当たる陰影が見せる様々な表情などなど。
使用したテキストはスタニスワフ・レムの1961年の作品、Solaris(日本語訳では”ソラリスの陽の元に”)で、実際に読んだ訳ではありませんがレビューを見ると色んなテーマを同時に扱う作品ということもあり、やはり難解なストーリーでそれぞれが別々の読後感を持つようです。
それが”オペラ”になってしまうとやっぱり愛が前面に押し出されて見えてしまうのが面白いところで、もっともシンプルかつインパクトのある言葉、『I Love You』と朗々と歌うシーンでは、それは幸せを噛み締める物でも悲しみを嘆くものでもなく、現代曲らしく狂気的で何かに取り憑かれたかのように叫ぶ愛で印象的でした。


今後は3月末にリール、そして4月末にスイスのローザンヌでも公演予定です。

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火刑台上のジャンヌ・ダルク Jeanne d'Arc au bûcher

 - 前略 -
「へぇ!じゃあオーケストラに?」
「サックスはオーケストラには入っていないんですよ。あはは…」

というサックス関係者なら一度は経験のある質問と回答。
そして今回聴いてきたのはこのサックスがオーケストラに関係のある貴重なレパートリーの一つでした。
といっても恥ずかしながらこのコンサートを知るまでこの曲の存在を知らなかったのですが…

jeanne au bucher


Jeanne d'Arc au bûcher / 火刑台上のジャンヌ・ダルク
Arthur Onegger/ アルテュール・オネゲル

Orchestre de Paris / パリ管弦楽団
Choeur de l'Orchestre de Paris / パリ管弦楽団合唱団
Choeur d'enfants de l'Orchestre de Paris / パリ管弦楽団少年合唱団
Kazuki Yamada, direction / 山田和樹 指揮
Marion Cotillard, Jeanne / マリオン・コティヤール 語り手、ジャンヌ役

パリ音楽院のサックスクラスのアシスタントであるクリストフ・ボワ先生はパリ管弦楽団がサックスを含む作品を取り上げたときに常に参加している奏者でもあります。
こうしてサックスクラス全員、幸運なことに本番前日の最後の通し練習を見学させてもらえることになったのです。

結果から言って終幕辺りで感動のあまり泣いてしまったのですが(笑)、本当に素晴らしい作品で、それを存分に引き立てるオーケストラ・合唱の技量、そして照明・舞台が見せた視覚的印象からも想像力を掻き立てる物があり、さすが『総合芸術』(厳密にはオペラではなくオラトリオなので『総合』とまでは言えないかもしれません)と呼ばれるにふさわしい、目が足りない、耳が足りないのオンパレードでした。

脚本はポール・クローデルによるもので、フランス人の友人にも尋ねてみましたがやはりジャンヌ・ダルクという存在はフランス人にとって特別なものであり、題材として取り上げるのも納得です。
日本人である私でさえその悲劇のストーリーと結末を知っているぐらいなので、受ける印象はより一層大きなものかと思われました。

実はこの演奏は再演となるもので、2012年のサイトウ・キネン・フェスティバル松本で小沢征爾監督、山田和樹指揮で演奏されており、さらにそれは1993年の同フェスティバル以来の再演だったそうで、小沢征爾氏はこの作品に特別な想いがあったそうです。最後のリハーサル直前、小沢征爾氏から届いた激励の手紙が読み上げられ、その場にはいない巨匠に大きな拍手が送られていました。



ラヴェルのボレロやビゼーのアルルの女などでソロ楽器的に活躍するサックス、そのイメージは誰よりも作曲者のイメージであり、その作曲者がサックスのソロ的な面を知っていたか、当時知り合いだった奏者がソリスティックな素晴らしい音色をしていたからでしょう。
いつの時代でも作曲家は奏者とともにあり、サックスという楽器のどの部分を愛してくれたのか、その使われ方で分かる気がします。
オネゲルはサックスをソロ楽器として扱った作品を残してはくれませんでしたが、オーケストラ作品にいくつか登場させています。
現代の作曲家にどんなサックスの可能性を伝えられるか、それが現代の奏者の役目の一つでもある、なんて考えたりしました。

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